とじき雑感

経営者の「矜持(きょうじ)」

    半端ではない金額を新商品の開発に注ぎ込み財務を圧迫している経営者に対して喰ってかかる後継者。

    人財の育成に熱心で、惜しむことなく金を人に注ぎ込む経営者とそれに反発する後継者。

    頑固なまでに以前のやり方を守り続ける経営者とそれを時代遅れと口汚く罵る後継者。・・・

    th_img_148900_2751670_1苦境の中で商品開発を続け、時代に先駆けて新たな商品を作り上げたものを世間では【先駆者】と呼ぶ。何人もの若者を育て上げ、次世代を担う人財を育て上げたものを人は【人格者】と讃える。先代から受け継いだものを社会に残そうとするものを【情熱の人】と社会は拍手を惜しまない。

    一年で見れば、無様なことはたくさんあるに決っている。
    三年で、人は育ちはしない。
    五年では、魂の承継は出来はしねぇ。

    後継者が現在の経営者を悪し様に指差し、声高に非難し、地団駄を踏み髪をかきむしるのは、正しい。それが後継者のエネルギーなのだ
    そして、悪態をつく後継者を追い詰め、根をあげさせる経営者もまた正しい。必要な時には、きちんと転ばせて転び方を教えておかないと、後継者はいずれ大怪我をする。

    赤ん坊は転んで歩き方を覚える。
    幼児は膝小僧を擦りむいて走り方を覚える。
    小学生は鉄棒から何度も落ちて逆上がりを覚える。・・・
    物事にはプロセスが必要なのです。

    経営者の「矜恃」は実に奥が深い。
    そして、その奥深さに本当に気づいた時、後継者たちは経営者になるのです

    ここ数日、こうした経営者と後継者の神聖にして壮絶なバトルの近くにいます。どのバトルも真剣勝負なので、側にいる私も時に痛みを感じます。

    負けるな、後継者!
    経営者よ、時に後継者を真っ二つに切り裂け!

    経営者の「矜恃」を教えるために・・・。

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