とじき雑感

どちらが正しい?

    年末に、こんなスポーツニュースを見つけました。

    昨年、成績不振を理由にシーズン途中でオリックス監督を解任された岡田彰布に対して、所属選手であるT-岡田が、こんなことを言い出して、契約更改を保留したという記事でした。

    T-岡田怒りの保留!岡田前監督起用でダウン

     オリックス・T-岡田外野手(24)が11日、神戸市内で行われた契約更改交渉で500万円ダウンの年俸7300万円の提示を保留した。けがが完治していない状態での出場が長期離脱につながったとして、起用法に不満をもらし「納得していない」を連発。ナニワの大砲が銭闘に突入する。(サンケイスポーツ)

    打率2割8分、10本塁打、56打点という成績がどの程度のものかという評価はさておき、「24歳」という年齢に目が止まり、少し考えさせられました。

    岡田彰布は私より1歳年下です。私が通っていた高校が甲子園に出場し、ベスト8をかけた試合で、当時北陽高校1年だった岡田が、ヒット性の当たりを好捕し、結果わが校がノーヒットノーランで負けたことがありました。以来、頭の片隅に名前が残り、ずっと気になっていた選手でした。
    その私より1歳年下の「監督」に向かって、私の娘と同じ年の「選手」が、起用法について文句を言い、契約更改を保留したと言うのです。

    「怪我をした自分を使ってくれた監督に感謝しています」
    とまでは言わないが、ひと世代前までの選手ならそう考えたのではないか?
    「成績が悪かったのは監督の使い方が悪かったのであって、俺には責任はない。給料が下がるのは納得がいかない」
    と若者が言っている。

    「うーん、若松や落合はこんな事は言わんな。篠塚も野茂も言わない。金本も小久保もこんなことを言いそうにないしブリュワーズの青木も絶対に言わないか・・・」

    「俺の営業成績が悪いのは部長のせいだ」
    「俺の生産性が低いのも部長のせいだ」
    「俺の給料が安いのは社長のせいだ」
    「・・・おれは悪くねぇ!」

    さて、肉離れを起こした選手を代打の切り札として起用した「監督」が悪いのか、成績が悪かったことを起用法に問題がったという「選手」が悪いのか、答えは出そうもありません。
    しかし、こうした「意識のすれ違い」との戦いは、今後ますます激しさを増します。世代間の「価値観」が大きく変化し始めています。

     

    年明けの更新が遅くなってすみません。
    本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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