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企業経営を考える時、もっとも重要な事は「組織の目的を明確にする」ということです。そして。その目的を考える時にふたつの視点が必要です。

ひとつは「利益を出す」という原理原則です。組織を維持するためには利益が必要で、そこで働く人々はある意味生活するための金銭を目的としています。その金銭を安定的に、かつ高い水準で維持するためには当然活動の結果として利益が重要な要素となります。同時に「社会性を持つ」ということが大切です。自分たちの行っている活動がどのように社会的な意味を持っているのかが明確でなければ、仕事は続きません。組織が提供する製品やサービスを必要としている人がいればこそ企業活動は継続していくのです。そしてそのふたつの視点は対立構造にはなっていません。図としてイメージすると、左側に「利益追求」といラインがあり、右側に「社会性」というラインがあり、そのふたつのラインの内側に組織運営という実際の活動が存在します。つまり「社会性を持って利益を追求する」ということは一体のことなのです。

 

ルールに関するふたつの視点

組織を運営するためには組織内にルールが必要になります。組織では共通の目的や目標を達成しなければなりませんから、そのためにルールが必要です。そのルールにもまた、ふたつの視点があります。ポジテブルールとネガティブルールです。【ポジティブルール】とは、そこに書かれている事を必ずやりなさい、というルールです。【ネガティブルール】とは、原則として絶対やってはいけないことが書かれていて、それ以外のことは自由に行って良い、という考え方のルールです。これもどちらの考え方が正しいというものではなく、対象になる要素とその組織のレベルによって使い分けが必要なものです。

例えば、ベテランの社員や職人で構成された工事現場では、ポジティブ要素は少なくなり、ネガティブ要素に偏ります。それぞれが充分な技量を持っているのですから組織や現場でのタブー以外のことは自由にやらせたほうが機能的であり成果も上がります。一方新入りが多い場合はポジティブ要素が強くなります。何をどのようにすればいいのかがが分かっていないのですから、これとこれをこのようにやれ、と規定してやる必要があります。

 

ルールについて再考する

多くの組織で、業務や行動に関して明文化されたルールがありません。その時その時の思いつきや従来型のやり方の延長線上で組織の運営を行っています。ISOなどを取得したとしても、どこかの組織のマニュアルを書き換えたような借り物の仕組で組織を回しているかもしれません。そうした緩んだ社風から脱却するために、このようなふたつの視点からの組織風土再構築が必要です。

弊社が行っている「組織活性化プロジェクト」では「5S活動」と「絶対利益管理活動」という全社で関わる活動を通して、そこで発生した様々な課題をこのふたつの視点から、絶対にやらなければならないこと、絶対にやってはならないことに分けて、最終的に「組織活性化ルール」を作り上げます。当初は表面的な行動ルールなのですが、議論を重ね思考が深まってくるうちに、自社の将来にとって重要な要素が浮き彫りになりシンプルかつ分かりやすい「行動指針」と変化します。特に「組織活性化プロジェクト」は上から押し付けられたものではないので、組織に浸透しやすいものになります。

ヤマダ電機が40店舗の郊外型店舗を閉鎖したり、イオンが急速に利益を減らしたり、資生堂が派遣社員だった美容部員を正社員として雇用するなど、各地域や業界で次々に新しい動きが始まっています。時代変化に対応できない組織や個人はいずれ消えていってしまいます。

組織の将来のために、「組織活性化プロジェクト」を開始し、全社的プロセス共有を行い、新しい行動理念や指針の確立が急がれています。