とじき雑感

「業界最先端」との接点

    先日、東京・千葉へ出掛けて来ました。
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    NN構想首都圏地域会が主催する後継者塾の仕事でした。前日から乗り込んでいたので少し時間が取れたので、品川・東京駅・船橋・秋葉原・浜松町と思いつく場所を歩きました。人の多さはさすがに首都圏です。そして、外国人の姿を見かけるのも当たり前の事なのですが、今回驚いたのは「ビジネスマンの外国人」の多さでした。

    私が普段ホームにしている福岡でも外国人を多く見かけます。しかしそれは「観光客」であったり「外食産業の従業員」「コンビニ店員」であることが少なくありません。ところが今回東京で目にした外国人はビジネススーツを着込みビジネスバックを抱えていました。当然白人の西欧人だけではなく、中国系、インド系、中東系の人たちです。秋葉原の電気部品街にスーツ姿で商品を見ている中東系の若いビジネスマン集団はかなりの迫力でした。彫りの深い顔立ちの若者たちは、とてもスーツ姿が似合うのです。
    どこか、地方にいては気付かない部分で「大きな流れ」が変わって来ているのかもしれません。
    さて、どの業界にも「最先端」というものがあります。
    ハードであったりソフトであったり、あるいは素材やネットワークに関する「最先端」の事象やビジネスモデルのことです。こうしたものとどのように組織が触れ合うかというタイミングはなかなか難しいところです。
    多くの企業の場合は「業界誌」や「取引先商社・メーカー」「同業者」からの情報ということになるのでしょうか。そうして、いつの時期かに新しい「ハード」や「ソフト」を導入しなければなりません。いわゆる「設備投資」ですが、時代が凄まじい速度で変化しているので、小手先ではない判断と決断が必要です。
    東京のビッグサイトや幕張メッセ、あるいは各地機の代表的な都市では、毎年そうした「業界最先端」に関する展示会などが開催されています。業界やメーカー、学会、各種団体、時には自治体や政府主催ということもあるでしょうか。そうした場所へ経営者が出かけて行き、情報を仕入れてくるということも少なくないようです。当然経営者は「判断者」ですからそうした情報や知識を持っていなければ、向かうべき方向を見失います。少なくとも、組織を率いるものとして「最先端事情」は必要不可欠なものとなります。
    同時に、組織の「エース級」もそうした情報を経営者と共有しておかなければならないのですが、さて皆様方の組織ではどうでしょうか。組織の構成や組織の将来を考えれば、次世代を担う人材グループこそそうした「業界最先端」を理解しておかなければなりません。
    「なぜ、そうした業界最先端の催し物に、歳を食った専務をやるのですか?」
    「専務を出してもいいのですが、その専務はそうした催し物に参加しあたあと、組織に帰ってから、必死になって組織に業界の最先端事情を伝える努力をしていますか?」
    「なぜ組織の中の一番柔らかく、感性の高い部分(世代)を送り込まないのですか?」・・・
    変化の最前線に直接「身を置いて」初めて気づくものがあります。
    そうしたものを求めようと全国から集った「人々の熱気」から感じるものもあります。
    新しい世代でなければ「理解」できないものもあります。
    経営者や経営幹部が本気で考えなければならない「育成」に関する課題はこの辺りにあります。
    ぜひぜひ「エース級」を「次世代後継者グループ」をそうした変化の最前線である「業界最先端情報」にじかに触れさせていただきたいと思います。

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