とじき雑感

「フレキシブル」 ~組織の体幹~

    フレキシブル【flexible】

    [形動]融通のきくさま。柔軟性のあるさま。「―な対応が求められる」(大辞泉)
    机の上に「フレキシブル・ライト」がある。
    巨大なばね仕掛けの「はさみ」がついていて、机でも本棚でも、板を挟みこめるようになっていて、どこにでも取り付けられる、というのが売りである。ライトが「フレキシブル」なので、根本がどんな方向を向いていても、必要な位置に「灯り」は向く。
    おおむね、上からキーボードを照らすところに向けているが、細かい字を書くときは、首の位置を変え、手元を照らすようにする。いずれにしても【可変式】なので重宝している。

    フレキシブルとは「融通がきく」あるいは「柔軟性がある」という意味なので、現代組織に求められる「資質」のひとつに入れることが出来る。
    コンピュータがこれほど普及する前には、「コンピュータが普及し、情報が素早くエンドユーザーに届けられるような仕組みが出来上がると、社会は均一化する」と言われたものでした。つまり【無個性】な社会が出現すると予測されていたのです。ところが、情報伝達の速度と情報量が飛躍的に伸びた結果、社会は均一化するどころか、ますます【個性的】になってきました。「ロング・テール」に代表される、個々の興味の幅は、無限大に近く伸び、まさに「百花繚乱」。
    当然、それらの消費者や時代のニーズに応えるためには、組織は「フレキシブル」であること、すなわち「柔軟性」を持っていることが望まれるようになりました

    「フレキシブルライト」を使用するとき、もっとも大切なことは、土台がしっかりしていることです。本体がぐらぐらしていると、せっかくの「フレキシブル」が生きない。私のライトの場合、馬鹿でかい「ばね付きのはさみ」がその役割を果たしていて、それがしっかりと机や本棚の板を「つかんで」いるので使い勝手がいい。もしこれがぐらぐらしていたら、おそらく使い勝手は最悪ではないかと思われる。

    組織に「フレキシブル」を求めるときも同じです。土台部分がしっかりしていないと、せっかくの「柔軟性」が死ぬ。
    肉体で表現すれば【体幹】が鍛えられていないと、ということになるでしょうか。【先端】をうまく使うためには【根本】が大事ということです。

    さて、皆様方の組織の【根本】はいかがでしょうか。
    「がっちり」ですか「ぐらぐら」ですか?

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