とじき雑感

「否定語」効果

    th_00374コンサルタントの特質の一つは「事例」の豊富さです。
    都会型・地方型という立地条件、北海道や九州という地域性、製造・サービス・流通・小売・建設などという業種の違い、事業規模の大小、あるいは業態など、企業を分類する要素は多い。
    それらの要素を組み込んだ上で、どれだけ多くの成功事例、失敗事例を具体的に提示できるかは、コンサルティングの入り口の部分では重要なものになります。

    すでに多くの企業とのかかわりを持たせてもらってきたので、その提示には事欠かない。
    同時に、否応なしに気付かされる「何物か」というものもある。

     

    伸び損ねている企業の特質のひとつに「否定語」の多用というものがある。どういうわけか、企業のNo2、No3あたりにこの手合いが多いと、企業が微妙に「暗い」。

    「それは、無理だろう」
    「そんなことしたって、無駄だ」
    「それは、むつかしい」
    「うちには関係ない」
    「やったって意味がない」
    「間に合わない」
    「○○が悪い」
    「うちの悪いところは・・・・」
    「つまらんことを言うな」
    「理想論ばかり言うな」
    「ほかとうちとは違う」・・・・

    こういう言葉を並べられると、どこかで組織の「空気」が冷えてくる。

    「否定語」からは、何も生まれないのだが、どういうわけかこうした言葉が蔓延している企業が少なくない。

    「そりゃすごい!」
    「面白そうだな」
    「やってみようぜ」
    「うちのいいところは・・・・」

    入り口を間違うと、出口が違うことがある。
    「否定語」から入ると・・・・。

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