コンサルタントの特質の一つは「事例」の豊富さです。
都会型・地方型という立地条件、北海道や九州という地域性、製造・サービス・流通・小売・建設などという業種の違い、事業規模の大小、あるいは業態など、企業を分類する要素は多い。
それらの要素を組み込んだ上で、どれだけ多くの成功事例、失敗事例を具体的に提示できるかは、コンサルティングの入り口の部分では重要なものになります。
すでに多くの企業とのかかわりを持たせてもらってきたので、その提示には事欠かない。
同時に、否応なしに気付かされる「何物か」というものもある。
伸び損ねている企業の特質のひとつに「否定語」の多用というものがある。どういうわけか、企業のNo2、No3あたりにこの手合いが多いと、企業が微妙に「暗い」。
「それは、無理だろう」
「そんなことしたって、無駄だ」
「それは、むつかしい」
「うちには関係ない」
「やったって意味がない」
「間に合わない」
「○○が悪い」
「うちの悪いところは・・・・」
「つまらんことを言うな」
「理想論ばかり言うな」
「ほかとうちとは違う」・・・・
こういう言葉を並べられると、どこかで組織の「空気」が冷えてくる。
「否定語」からは、何も生まれないのだが、どういうわけかこうした言葉が蔓延している企業が少なくない。
「そりゃすごい!」
「面白そうだな」
「やってみようぜ」
「うちのいいところは・・・・」
入り口を間違うと、出口が違うことがある。
「否定語」から入ると・・・・。