「未来」は「現在」の先に広がっています。
「現在」は「過去」の延長線上にあります。
「過去」を知ることによって、ようやく「未来」を知ることが出来ます。
現代は、情報が豊富で、なおかつ高度化された文明社会です。そうなると、今の生活や環境しか知らないので、往々にして「謙虚さ」を忘れ、真摯な「想像力」を失ってしまいます。昔、昔、人々はどのように暮らし、そのように考え、どのように生きてきたのか・・・・。
「人口変遷」の概要を頭のどこかに置いておくことは、「過去」から何かを学ぶ際に重要なことです。それぞれの地域は「地勢」によって規定されるものです。「山の幸」「海の幸」「交通要所」「行政制度」「宗教環境」「流動人口」・・・、そうした特色も「地勢」と「人口」によって決まってきたのです。
縄文時代 約7万人
弥生時代 約60万人
平安時代 約700万人
戦国時代 約1200万人
明治維新 約3300万人
大正時代 約6000万人
昭和25年 約8300万人
昭和50年 約1億1000万人
平成18年 約1億2700万人
「関が原の戦い」の、東西合わせて16万人の兵力などという数字がどれほどすさまじいものであるかも、総人口1200万人の時代のことであることを知って初めて分かる。明治維新も、人口3300万人の時代で、高速も新幹線も航空機もなかった時代に、鹿児島から北海道函館までを舞台にした、15年間の出来事であることを知ると、頭の中で「風景」ががらりと変わります。
本を読むときも、テレビドラマを観るときも、地域のこれからを考える時も、自社のこれからを考える時も、こうした「数字」が頭に残っていると「風景」や「想像力」が大きく変わります。どういうわけか、学校ではこんなことは教えてくれませんから。