若い頃、何の考えもなく「本」を読んでいたつもりなのですが、これくらいの年齢になって本棚を見返すと、そこにはやはりある傾向があるようです。
【禅】と書かれた書籍の一群があって、ある日ぱらぱらとページをめくってみると、昔は「珍紛漢紛(ちんぷんかんぷん)」だった言葉に妙にひかれてしまいました。
行雲流水(こううんりゅうすい)
「出典:黔南会燈録(けんなんかいとうろく)」
「雲のように伸びやかな心を持ち、水のように何事にもとらわれない、自由な生き方をしなさい」
という意味だそうです。この言葉から、禅の修行僧は「雲水」と呼ばれるようになったそうです。
昔の修行僧は、一箇所にとどまらず、全国を旅しながら師匠や友を求めて全国を旅したといいます。
自然界では、雲も水も一箇所にとどまっていることはない。雲は空を流れ、水は大地を走る。固定したものの見方、考え方にとらわれることなく、毎日新しい発見を得たり、新しいことに挑戦する心を忘れない大切さを説いた言葉です。