昨年末に書いた、メルマガ南風通信の再録です。
こんにちは。戸敷進一です。
オフィシャルサイトの方にはちらりと書きましたが、このところ体重が「7Kg」ほど増えて、あたり前のことですが、体が重く、多少動きが鈍くなっています。タバコを殆どやめたら、食欲がいっぺんに上がってしまいました。今年の冬のテーマは、「一に減量、二に減量」です(泣)。
先週、ある先生とご一緒している時に
「最近の若者達は、閉塞感に満ちていて・・・」
という話をされました。確かに、若年層の失業率は高く、なおかつ正規雇用と非席雇用の比率が変化し、若者が夢を持てなくなったという話はよく聞きます。おまけに若者の留学も減って、方向が内向きで活動的ではなくなった、という話も聞きます。
「昔は若者たちに気概があって、時代を引っ張ろう、という積極的な精神にあふれていたと思うんですが、最近の若者はおとなしすぎて駄目ですな」
私より年上の方なので神妙に話を聞いていたのですが、あまりにも若者を罵倒されるので、やんわりとお話をさせていただきました。
「ええと、1980年代の日本の留学生の数は、約2万人ですが、現在は7万人くらいですから、若者が内向きだとは言えないのではないでしょうか」
「そんなことはない。昨年の統計だと11%ほど留学生が前年を割っているはずだ。若者たちは年々内向きになって、線が細くなっている。文部科学省の発表だし、マスコミもそう言ってるではないか」
「しかし、先生・・・」
「うん?」
「1980年代の若年人口、20歳〜29歳は1670万人で、2010年代の若年人口は1460万人です。約200万人ほど若者人口は減っているのに、留学生は増えているんですが・・・」
「うーん。・・・そうすると、君は文部科学省やマスコミが嘘を言っているというのか?」
「・・・はい。特に若者たちが【閉塞感】に満ちているなんていうのは大嘘ではないかと思っています。私の知り合いの方の娘さんは、現在英国留学中で、息子さんは医学部でips細胞の研究をされているそうです。私の昔の知り合いの娘さんはスペイン留学ですし、私の息子はモスクワ留学です。確かに閉塞している若者はいるのでしょうが、それは今も昔も同じで、まったく閉塞感を感じていない若者だってたくさんいると思います。若者たちが閉塞感に満ちているなんて言うのは、誰かが作り出した大嘘だと思っています」
「そうかな。そんなことはないと思うんだが・・・」
「失礼ながら、先生が最近会われた若者で閉塞感に満ちて、世の中に失望している若者たちの具体例を教えていただけますか?」
「いや、具体的にそんな事例を知っているわけじゃないんだ」
「そうですか・・・・。最近40代の経営者と話す機会がありました。その社長の話です。昔その社長が社長になり立ての頃には、しょっちゅう東京や名古屋や大阪に出かけて様々ものを見て、考えたりしたそうです。時代がどう動いているのか、これから何が流行るのか、一生懸命勉強するためによく都会へ行かれていたそうです。ところが今の30代の社長たちは、その社長が東京へ行っていたような感覚で、上海や東南アジアへ毎月のように出かけているそうです。何かの拍子に電話すると、いまベトナムとかタイに居ると応えるそうです。その社長曰く、最近の若い連中のエネルギーは凄まじいということです」
「・・・そうは言ってもなぁ・・・」
おおむね、こんな内容でした。
さて、判断を誰かに任せてはいけません。たとえそれが国であろうとマスコミであろうと、彼らの判断を鵜呑みにしてはいけません。直近の帝国データの調査内容にこのようなものがあります。
「■2011年度決算における「増収増益企業」は、全国に12万5927社あることが判明し、増収増益企業の比率は全体の11.03%となった(なお、「減収減益企業」は14万5152社、12.71%)
■都道府県別の増収増益企業比率を見ると、「鹿児島県」が14.26%でトップ。2位は「大阪府」(13.93%)、3位は「山口県」(13.77%)の順。4位は被災地の「宮城県」(12.73%)
■業種別に見ると、増収増益企業数および同比率ともに「建設業」(4万4211社、13.94%)がトップ。震災後の復興需要の恩恵もあり、土木工事業、木造建築工事業が目立った」
建設系企業は大変だ!地方の企業は大変だ!大阪の景気はとても悪い・・・!
そんな話をよく耳にしますが、さてそれは本当でしょうか?
今週もお元気で。戸敷進一でした。