先週,先々週と「講演」が相次ぎ、様々な組織や団体で話をして来ました。
1954年(昭和29年)から始まった日本の高度経済成長の中で、起業件数のピークは3回あります。1955年前後、70年代前半、90年前後です。55年の頃創業の組織はそろそろ60年、70年代前半の組織は40年、90年前後の組織は25年ということになります。そしてそうした企業が2代目3代目として一斉に「事業承継」や「M&A」という時期に来ています。
そのせいか、会場には「後継者」や「二代目社長」の姿が目立ちました。
すでに右肩上がりの時代ではなく、なおかつ国や自治体や業界が助けてくれる経営環境ではないことは当たり前のことなので、聴く側は冷静です。特に若い世代は、安易な話や希望的観測の話には反応しません。どうやら新しい世代は、いい意味でも悪い意味でも慎重で少し動きが鈍いのかもしれません。情報の量が以前より圧倒的に多いので、価値観の多様化がくっきりとしてきたようです。
そうなると、話し手の側に要求されるのは「本質」の話です。「本質」に根ざしたものでない限り、時代の要求に応えられないようです。
「本質」とは、簡単に表現すると、「100年前に正しかったこと」「今も正しいこと」「100年先も正しいこと」のことです。
隔週の月曜日に発行しているメルマガの文章を先ほど書き終えました。今週の冒頭はこんな文章です。
6月21日は「夏至(げし)」でした。あいにく日本の各地では天気が悪く、昼間の長さを実感しづらかったのですが、北半球では一年のうちでもっとも昼間が長く夜が短い一日でした。今年の「冬至(とうじ)」は12月22日ですからその日までこれから昼間の時間が減り夜の時間が長くなります。 では、「夏至」と「冬至」の昼間の時間差はどれくらいでしょうか。2012年の東京では、夏至の昼間が14時間35分で、冬至の昼間が9時間45分でした。つまり夏と冬では、4時間50分も違うのです。 自然から遠く離れ、日常を「時計」という社会が定めた尺度で送っているとなかなか気づかない時間の量かもしれません。組織の中にも「常識」という社会が定めた尺度めいたものがありますから普段はなかなか改めて考えてみるという機会がありません。しかし、一度「本質」に立ち返ってみると、結構新たな気付きがあるのかもしれません。
さて、2013年の半分は6月30日です。
今週は今年の「半分」に向けての最後の一週間となります。
来週の月曜日は、7月1日です。
今週の持つ意味は、いつもの一週間とは少し違います。
「気合を込めて!」月曜日を迎えましょう!