先週は、少々出張が重なり慌ただしい一週間でした。
講演の他に企業訪 問の仕事で、「自動車整備」「設計製造」「流通販売」と業種は違いました。 そして、どの組織も【従来型】からの脱皮が課題のように感じました。
かつては、「メーカー」や「元請け」「親会社」「所属団体・認可団体」が製 品やサービスや販売方法を教えてくれたのですが、昨今ではその上流に 位置していた組織ですら時代変化に翻弄され明確な道筋を示せない時代 です。 メーカーが作ったカタロクやパンフレットをひたすら持って回る。 所属団体が発表する数字や内容を盲目的に信用する。 元請けの言うなりに動く。 所属団体の情報を信用する。 「国」の指導に従う。・・・ 右肩が上がり、全体の進むべき方向がある程度予測できる時代ならば、 「考える事」を誰かに委ねるのはある意味合理的でスマートなことでした。 同時に、それまでの「経験」がモノを言い、【かつては】という感覚の中でそ れらを処理すれば良かったのです。
しかし、時代が「成熟」し、「多様性」を増し、東日本大震災を経て「地域 性」が重要になった時、誰かに「考える事」を委ねる事はできません。
「業界的にはおかしな数字ではないんですが・・・」
実はこの「業界」という言葉すら危うくなり始めているのです。
例えば、「 コンビニ」は一般的には小売業ですが、そこで行われている業務は実に多 様です。単にモノを売るだけではなく、公共料金の支払や銀行業務の代行 、書籍の受け取りから年賀状の印刷受付窓口、チケット販売や航空券の 発券まで行なっています。そこに生鮮食品や医薬品の販売まで加わって いるのですから「昔は」という概念が全く通用しなくなってしまっています。
建設や製造などという「伝統的」と思われがちな職種ですら「グローバル化 」の波の中で製品・材料の調達や人材の採用で国際化が進んでいます。 「誰かに考えを委ねていないか?」 組織にとって重要なことは、誰か(他社)と比較すると同時に、【自分(自 分たち)で考える事】です。過去の「経験」が全く通用しなくなりつつありま す。全国を駆け回り、昔ながらの「誰かに考えてもらう時代 」の終焉を感じています。