組織活性化コラム

教育訓練、研究開発・・・

    業種、業態、事業規模、地域に関わらず、伸びている企業の特色は、【インフラ投資】に金を惜しまない、というところにあります。

    【インフラ投資】とは、単に社屋や車両や機器・機械というハード面だけを指しているのではありません。【人的投資】に含まれる「研究開発」や「教育訓練」も含まれます。こういう仕事をしているのでなおさらそうした企業との接点が多い分、そうした意識の高低が企業の業績や勢いの差になっていることが良くわかります。

    例えば、ソニーや松下電器がかける「研究開発費」は、売上高の6%前後です。利益の6%ではなく、売上高に対する比率です。もし、経営者や経営幹部の方々がこの文章を読んでおられるとしたら、自社に関して暗算をしていただければいい。
    売上高、1億円の時600万円。5億円の時3000万円。30億円の時、1億8000万円・・・・。大手の比率を中小企業に当てはめるな、とお叱りの言葉を受けそうですが、逆に実際の売上高の金額から計算した時、どれくらいの【投資】を組織に対してしているのかを考えていただければ自社が低迷している一因がどのあたりにあるのかが見えてくる。
    同時に、日本を凌駕しつつある、中国や韓国、台湾の企業が売上の10%以上の金額をそうした「研究開発」に投じている現実をどのように理解すればいいのでしょうか。

    これは、個人にも言えることです。
    仕事上で出会う人々の中で、これは、と思わせる人々は、例外なく「自分に投資」してる。それは、年代、性別、業種、職位を問わない。
    本を読み、ネットで検索し、現地に出かけ、研修に参加し、疑問をぶつけ、問題解決の糸口を探り・・・・。そうした、「自己に対する投資」を繰り返し、日々進化を続ける。

    ここ数ヶ月のうちに知り合った企業や個人の後姿を見ていると、表に見せない部分でのそうした取り組みが歴然とした「優位」を引きずり出していることに気付かされます。
    かくして「格差」が、半歩、一歩進む・・・・。

    どうやら「格差」は、受動的なものだけではなく、能動的な側面も持っているようです。

    自戒を込めて。

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