組織活性化コラム

ただひたすらに「当事者意識!」

    企業を訪問して、その企業の力量を推し量る「要素」はいくつかあります。
    「組織が明るいかどうか」という事は、関わる当初は大きな関心事となる。経験的に「暗い組織」で伸びたためしがなく、コンサルティングのスタート地点をどこに定めるかの第一歩です。影響力の強い会長が居たり、組織の中のコミュニケーションがうまくいってなかったり、システムが不全であることに原因があったりするが、いずれにしても「暗い組織」は、その部分から触らなければ、肝心の【システム構築】までたどり着けません。
    そうなると、スタート時に「慎重さ」を要求され、改善の速度が落ちる。速度が落ちることにより、組織のモチベーションが続かず、結局当初の目標レベルに届かず、臍をかむ可能性もあります。もっとも、明るければいい、という単純な問題ではない所が「組織」を触る際にむつかしい。

    最近では【組織活性化プログラム】や【研修】に参加しようという意欲のあるクライアントが多く、そこまで慎重になる必要は少ない。最初からどんどん「直球」を投げ込み、受けさせる。最初はおずおずとグラブを差し出すが、もともと意欲のある企業なので、あっという間にこちらが予想しなったような玉を投げ返すようになる。最近の平均でいけば「組織体質改善」に関して50名以下の組織ならば【3ヶ月程度】で十分変る。20人前後の組織で【1ヶ月半】くらいで変わってしまった組織もあります。
    中小企業にとってもっとも効果的なことは【他社事例】なのです。地域・規模・業種・業態を問わず、【他社事例】を知ると、組織内に「改善のためのベンチマーク(基準高)」が出来る。「基準」が見えるとその比較の中で活動が加速し、一気に「当初のゴール」へ達する。
    実は、中小企業の【底力】は計り知れないものです。「5S活動」にしろ「限界利益管理システム」にしろ「人材育成」にしろ「マーケティング」にしろ、多くの企業がこちらの予想した高さのはるか「上」を行く。
    「上」を行かれる快感と、それがなぜ出来たのかについて考えさせられます。

    「組織活性化プログラム」というある意味押し付けられた手法を進めていく中で、ある時、【改善リーダー(幹部)】たちの中で、変化が起きるのです。

    それは【当事者意識】です。

    単なる「使われ」ではなく、経営者と同じような目線で「組織」や「組織が行っていること」や「売上」「利益」を見るようになる。そうなった時、組織は一気に【ブレーク】する。
    【当事者意識】は、教えて芽生えるものではありません。「体験」して初めて気付くものです。
    「なぜプロジェクトが必要か?」

    はい。
    【当事者意識】を育てるためです。

    関連記事

    TOP