目に見えないもの
〜水面下での戦い〜
例えば
「毎日、午前6時半に社員全員が集まって朝礼をする」
という姿は、目には見える。
しかし、社員が文句も言わず、その時間に集合する「背景」は目には見えない。
「会議の前に、それぞれが携帯電話を置いて会議に参加する」
という姿は、目には見える。
しかし、社員がそれを当然のように行っている「背景」は目には見えない。
「仕事があってもなくても、自社ではいくらのお金が必要なのか(絶対利益)を算出し、その金額を社員全員が知っていて、社員全員が日常の活動の中で、それをど
ように集めるかを考えながら行動し、売上から変動費(外出金)を差し引いた金額の総計を集計し、残りいくら集めなければならないかを示した【グラフ】」は、目には見える。
しかし、なぜそのようなことをしなければならないのか、どのようにそれを管理しているのか、結果を公表してどのように次の活動につなげていくのか、という「背景」は目には見えない。
「きちんとした対応をするスタッフをそろえた企業」
という姿は、目には見える。
しかし、組織がどのようにしてそうしたスタッフを育てたのかという「背景」は目には見えない。
「情報収集」から始まって、「分析」「課題抽出」「役割分担」「責任者選定」「計画」「実行」「検証」「再計画」・・・・。
組織に関しては、すべてのことは、このサイクルの中からしか生まれてこない。個人ならば「一念発起!」などというサプライズがあるが、組織にはそうしたものは存在しない。
情報収集・・・・・「知らないことはないのと同じ」
分析・・・・・・・・・「どうなっているのか?」
課題抽出・・・・・「何が問題なのか?」
役割分担・・・・・「全体像を思い描く」
責任者選定・・・「誰がするんだ?」
計画・・・・・・・・・「いつまでに、だれを使って、どのように、いくらで?」
実行・・・・・・・・・「さぁ、やってみよう!」
検証・・・・・・・・・「さてさてどんな具合かな?」
再計画・・・・・・・「なるほど、今度はこうしよう!」
組織はこうやって「背景」や「水面下」で戦っている。
そして、伸びている組織は、その「背後での戦い」は、見せないし、語りもしない。
時代が大きく変わり、先行きが不透明な時だからこそ、「目に見えないもの」を作り上げる必要がある。組織の中の「回線」さえ整えてしまえば、あとは【スイッチ】を入れるだけです。
「私の仕事ですか?組織内の【回線調整屋】です。時々、コンサルタントなんて呼ばれたりしますけど・・」