昨日、今日と「横浜総合事務所」の泉先生とご一緒しておりました。昨日(24日)は、泉先生の横浜のクライアント先で私が組織活性化についての「全社セミナー」をして、今日(25日)は、愛知県にある弊社のクライアント先で泉先生に「幹部研修」をお願いしました。
居酒屋チェーンの「ワタミ」の経理を創業以来手がけ、現在も多くの企業の経営のサポートを続けてきている泉先生は、まさに「プロフェショナル」です。同じ歳の「経営者」たちにいろいろなことを教えていただいているのですが、泉先生もまたその「教えてもらえる」経営者のひとりです。
その泉先生の「幹部研修」の資料の中に、【サンタクロースの仕事観】という項目がありました。
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つまり、自分の領域の中で仕事をするのが「スペシャリスト」、お客の領域に踏み込んでお客様の課題を解決することを仕事とするのが「プロフェショナルです。われわれは、「プロフェショナル」を目指さなければなりません・・・・・
こうした文章のあとに、ビジュアルな形で「価値観のレベル」が示され、そこに「サンタクロースの仕事観」が書かれていました。
作業員レベル
「仕事だからやっている。楽で儲かる方が好き。もっと楽に稼げるんだったらそっちの方がいい・・・・」職人レベル(スペシャリスト)
「正確・迅速に配達するのが私の仕事だ。私は着実に仕事をしている(自分が満足するために仕事をしている)」価値創造レベル(プロフェショナル)
「子供たちに夢を運び、平和で明るい社会を作るのが私の仕事だ。(顧客にとって価値を実現するために仕事をしている)」
泉先生のお話を、クライアント先の幹部の方々と一緒に聞きながら、この「項目」からしばらく目が離せませんでした。
組織の中で「人を育てる時」、こうした観点からのアプローチはなかなかあるものではありません。ともすれば我々は「技術を磨く」「要領が良くなる」「稼げるようになる」という表面的なところから入ろうとします。もちろん「人格育成」や「人間的成長」なども視野に入ってはいるのですが、それは時に二の次になりかねない。時代変化の速度が上がった現代ではなおさらのことです。「とりあえず、使える人間を育てる・・・・」
「正義」は、大上段から構えると疎ましいものです。特に「政治家」や「評論家」がそうしたことについて語るときの「胡散臭さ」「いやらしさ」は鼻につきます。
しかしながら「本質」は絶えず大上段に構えなければなりません。そして、時には、その「本質の刃(やいば)」を真っ向から振り下ろさなければならない瞬間もあります。この「サンタクロースの仕事観」は、まさに「本質の言葉」です。組織の中に漂う「作業員レベル」をいかに「スペシャリストレベル」に引き上げるか。そして、その「スペシャリスト」をどのようにして「プロフェショナル」に育てるか・・・・。
立場を自分に置き換えた時、今日の「幹部研修」は、私のためのものではないか、と思わせるくらいの「インパクト」がありました。
「人財(材)育成」という、組織にとって最重要な構成要素を考える時、実に示唆に富んだお話でした。
改めて、「出会い」と「場」に感謝しています。