コラム組織活性化関連のコラムです

経営者層から幹部・一般社員の方まで、
組織や世の中の動きに関する気付きを書き綴っています

利益阻害要因 〜生活言語では組織は変われない〜

司馬遼太郎という作家は「言語」に関して緻密な考え方を持った作家でした。彼の随筆や講演録を読むとそのあたりのこだわりが濃厚に随所に現れています。【精神を表現するには生活用語だけでは足りません】という言葉が、彼の講演録の中に出てきます。生活用語とは、お父さんが家に帰ってきてお母さ

5S活動は組織活性化の入り口

「5S活動」とは、「整理・整頓・清掃・清潔・躾(しつけ)」という5つの要素を効果的に組織内に落とし込み、大きな時代変化の中で勝ち残っていくために行う【全社的取り組み】のことです。「片付けたくらいで会社が活性化するか?」などという言葉がどこからか聞こえてきそうですが、なかなかどうして、これをある程度ま

5S活動と「説得」

企業を含めた組織の中で、もっとも少ない行動は【説得する】という行為です。そんなことはない。私はいつも上司を説得していますよ、と言われる方がいらっ しゃるかもしれませんが、実際には「説得して」いるのではなく、提案に対する 「納得」かまたは「許可」をもらっているだけです。 そもそも、組織の中

足元のスタートライン 3

時代が大きく変わっています。数十年前の、物が少なく、あるいはサービスを提供する場所が少なかった時代ならば、圧倒的に【売る側】が強かったのですが、物があふれ、サービス提供するライバル店舗が増え、社会の仕組みが複雑になった現在は、完全に【買う側】の方が強いのです。 【買う側】に選択権がある以上、企業側は

足元のスタートライン 2

【躾】と書いて、「しつけ」と読みます。「業務」は出来ても「しつけ」の出来てない企業は多くあります。たとえば、「書類整理」は出来ても、電話の応対が出来ない事務員さんは、「総務の仕事」をしているとはいえません。「施工」は出来ても、地元対策が出来なくて苦情を抱え込む現場代理人は「施工管理の仕事」をしている

足元のスタートライン

ある美容室に「5S活動」を勧めたことがあります。個性的な経営者で、当初「客商売だからそんなことは必要ない」「倉庫みたいにべたべたと表示する張り紙など出来るわけもない」とずいぶん反対されたのですが、半ば強引に「5S活動」をして頂きました。不要なものを捨て、再配置として模様替えをさせ、みんな

継続できない5Sなんて!

帝国データバンクの九州版のニュース誌に12回に渡って「5S活動」に関するコラムを書きました。月一回の掲載でしたが、編集担当の情報部長様が随 分と気を使って下さって、かなり自由なことを書かせてもらいました。そうした経緯もあって、5Sに関する質問をたくさん頂いたのですが、そ の中で最も多かったものが 「

会社のことを考える

2012年5月スタートの「組織活性化プログラム」の6回目が終わりました。もちろん活動が終わったわではなく、「仕組み作り」の基礎の部分が見えてきたというところでしょうか。「組織活性化」の目的はふたつです。1・自ら考え、自ら動く人々の育成 2・時代適応組織の構築何かを言いつけて、それをそつなくこなす人々

それは、駄目だ!

宮崎の自宅周辺の、極めて狭い地域において、限られた人たちの中で、私の息子は少々有名人であるらしい。20年以上通っている理髪店で 「えっ!とじきさんは、○○君のおとうさんのとじきさんなんですか!」 と、数年前のある日、奇妙な驚かれ方をされて、こちらのほうが面食らってしまったことがある。もちろん、○○君

そりゃぁ、【利益】が出るはずだ!

週末、机の引き出しを片付けていたら、「一番下の引き出し」の書類の中から、デジカメについていたソフトCDが出てきました。以前から探していたのですが、CDやDVDを入れているファイルにも箱にも入っていない。一年ほど前、デスクトップパソコンの入れ替えをしてから、そのソフトを探していたのです。 ソニー製のそ

5Sで利益が出た!

「5Sなどやって【利益】が出るのか?」 という質問をよく受けます。さて、なんと答えたらいいものやら・・・。 「5Sを片付けと考えると利益は出ませんが、仕組みとして考えてもらうと利益に影響します」 などと歯切れの悪い言い方になってしまうところが少々寂しい。そこで、ここ数年関わりのあった企業

5Sは業務の見直し ~生産性が低い理由~

ある組織に行って、すぐに気づくのは狭いということでした。机と棚と事務機器が置いてあるので、通路が狭い。おまけに、机の横にカバンや紙袋やダンボールの箱が置いてあって、通りづらい。何やら以前見かけた中学校の職員室に似ている。個性を重視するあまり、場に秩序がなく、自由の意味を履き違えた阿保な教員た

「絶対利益」が起爆剤 〜社員がわかる利益を示せ!〜

「組織の数字を社員には教えたくないのです」という経営者は少なくありません。同時に「全社一丸にならないと戦って行けません」ということに関して、一番切実に感じているのも経営者です。【絶対利益】は、組織にとっては「存続利益」と言ってもいいものです。

「プロジェクト」で人を育てる!

東京は、雨。 朝、福岡発のANAに乗り込み、羽田に着くと、細かい雨が降っていました。行き先は、「墨田区千歳3丁目」、分かりやすく言えば「両国」の近くです。 かつて「武蔵国」と「下総国」の境目だった隅田川に架かった橋を「両国橋」と呼び、それが地名となりました。学生時代、友人がそのあたりに住んでいて何度

経営者の「利益」社員の「利益 」

組織の中でもっとも伝わりにくいものが「利益」に対する考え方でしょうか。「経営者」は、組織の未来から「利益」を考える。「社員」は、自分の「給料」から「利益」を考える。この2つの違いによって、お互いに違う「風景」を見ているのです。「来年は、機械を買い換える必要があるな

なぜ「5S」が続かないのか? 3

「利益」とのつながり「5S活動」が続かない最大の理由は、5Sが「利益」に直結していることと、その「利益」が自分達の「生活」に直結していることを伝えていない仕組みにあります。「5S活動」の精度がなかなか上がってこない理由もそこにあります。なぜ「5S活動」を始めるのかという目的の中に「利益」が含まれてい

なぜ「5S」が続かないのか? 2

「やらされ5S」の原因ある目的をもって「5S活動」に取り組んだのに、それがなかなか維持できない。あるいは「一過性」の活動で終わってしまいいつの間にか活動が消えてしまった。・・・・そんな組織は少なくありません。しかしながら、「5S活動」がきちんと定着し、日々精度を上げているという組織も間違

なぜ「5S」が続かないのか? 1

「歩け!」は拷問?真夜中に、政治犯をたたき起こし、無言のまま「歩かせる」という拷問があるといいます。権力者からすれば、相手は政治犯なので、有無を言わせず処置して闇に葬りたいのでしょうが、昨今は国際社会の目があって、そんな野蛮なことも出来ない。よって、真夜中に政治犯をたたき起こし、「歩かせる」のだ

会議の前の「挨拶」

夕方からの「幹部会議」に、IGブレーンの野口社長と出かけてきました。本年の4月ごろ、どうにも先行きが不透明で、早急な「対策」が必要だった組織です。幹部達を集め、現状を説明し、リストラを敢行し、経営計画の下方修正を行い、まさに「全社一丸」の戦いを半年続けてきました。仕組みを変え、「月次決算」を厳密

最終報告書

自分の思ってることや考えていることを「言葉」で表現することは難しい。ましてやそれを「文章」にするとなると、なお困難かもしれません。それでも、時に、無理やり「文章」にしてもらうことがあります。何しろ彼らは(彼女ら)は、その企業の【幹部候補生】なのです。「幹部」になれば、「組織の考えや自分の思い

TOP