こんな記事を見つけました。
〜2010年度に入社した新入社員の多くが、入社半年の間に仕事に対するモチベーションを下げ、 50%以上が辞職を意識しながら働いている〜
他人事ではない、と思ったのは、「従兄の息子」が一年を経ずに、会社を辞めて就職を探しているからでした。それほど楽な就職先ではなく、なおかつ入社式では新入社員代表挨拶までしている。普通に考えて、「根性」のない子ではない。むしろ個人的には、一目を置いている。
記事の中で、経済ジャーナリストがこんなことを言っています。
「厳しい就職戦線で、第一志望の会社に入れる学生はごくわずか。それ以外の大半の新入社員たちは常に 『自分にふさわしい職場はここじゃない。もっと自分に合った場所がある』との思いにさいなまれています。 常に青い鳥を探している状態なのでしょう。だから、職場で辛いことがあると踏ん張りがきかない。 同僚との競争のプレッシャーにも耐えられない傾向があります」
確かに、最近コンサルティングの現場でも、わずかに感じる働くことに関する若い世代とのギャップにそうした気配がなくもない。最近は何事も、即効で効果が見えなければ、使う側も使われる側もすぐに諦める。「石の上にも三年」などという言葉は今のところ死語に近い。みんなが短期になっているのでしょうか。
一方で、新入社員を巧妙に退職に追い込む「新卒切り」が退職に拍車をかけているとの指摘もあると言います。
「買い手市場をいいことに大量採用したものの、業績悪化で一部の企業は新卒切りに走っています。 従順で実績が出ていない新入社員をターゲットに、過度な業務の押しつけや嫌がらせで退職に 追い込むのです。それが新入社員の異常な退職志向につながっている可能性もあります」
どこの業界も「世代交代」を急いでいます。組織の高齢化や労働人口の減少が明確な時代に、「若者を育てる」ということは待ったなしの組織テーマなのですが、こうした現状もまた確かにあります。
働く側も、使う側も、原点に立ち返り、再構築を行わなければならない時代です。