さて、物事をどのように「見るか」ということに関して、表題のような表現があります。
「虫の目」 「鳥の目」 「魚の目」
「虫の目」は、複眼です。つまり「近づいて」さまざまな角度から物事を 見るということです。
「鳥の目」とは、高い位置から「俯瞰的に全体を見回 して」見るということです。
「魚の目」とは、潮の流れや干潮満潮という「流 れ」を見失うなという意味です。
一般的には、「情報」は近づいて、さまざまな角度から眺め、理解する必 要があります。組織で言えば、現場に出かけ、直接「情報」を仕入れるとい うことです。そのとき、一面的な見方をせず、「複眼的」に見るということ が「虫の目」です。
しかしながら、接近しすぎると全体が見えなくなるので、 一度距離を取り直して、地域や業界という大きな枠からその「情報」を見直 す行為が「鳥の目」です。
そして、その「情報」を理解するときに、時代や 社会の流れの中で考える必要があります。情報や事象が、どのような変化 の中で発生したのかを忘れないための「魚の目」ということになります。
経営や組織運営に関して、経営者や経営幹部はさまざな判断を行わな ければなりません。あふれかえる「情報」の中から必要なものを集め、分 析し、理解を重ね、次の一手を繰り出していかなければなりません。
その時に、「虫の目」で情報を【多角的に眺め】、「鳥の目」で【判断を 下し】、「魚の目」で【決断を行う】必要があります。この「プロセス」は、 組織の大小に関わらず「統率者」にとっては重要なことです。