昨今の「休日設定」のおかしさについてはもう何年も前から言っていることですが、今年は正月早々「3連休」がありました。カレンダーを見ると、今年は「4連休」が5月と9月にあります。その他に3連休が数回ありますから、誠に仕事がやりにくい。単に働く日数が少なくて仕事の処理が出来ないというだけではなく、生活のリズムが狂ってしまい、効率や生産性が上がらなくなりそうです。今年の正月も、年末年始の休みの後の「3連休」ですから、何やら出鼻をくじかれたような状態です。
まぁ、最近の日本人は働きません。2012年の統計ですが、「世界の労働時間ランキン」の第21位という国です。さすがに第1位の「アラブ首長国連邦」の2951時間は別格として、4位の「韓国」の2090時間、10位の「ポーランド」1929時間、17位の「アメリカ」1790時間、20位の「イタリア」1752時間以下しか働いていないのですから話になりません。貧困問題やGDPの低下などをマスコミが鬼の首を取ったような表現であげつらいますが、そもそもイタリア人より働いていないのですから、まずそのことから指摘しなければおかしな話になってしまいます。
何しろ日本の「休日」は世界的に見て多すぎるのです。フランス・10日、ドイツ・9日、イギリス・8日、アメリカ・10日であるのし対して、日本では「15日」あるのです。おまけに祝日と祝日の間の平日を「国民の休日」と称して無理やり休みにしてしまっています。そして正月は恒例として3日間は休むので、あちこちに休日が並びます。人生を謳歌し、遊びまくっているようなスペイン、イタリアですら祝日は12日なのですから、この休日の多さが国の生産性低下の一因であることは間違いありません。国会議員たちが国民受けを狙って、国家の全体像を理解せず、場当たり的に休日を増やしてきた結果です。
国家主導で「休日」をもらうという姿は「受け身」です。現に祝日の少ないはずの先進諸国の働き手が、実際には夏季休暇を取って、リフレッシュを含め主体的に人生や生活をエンジョイしている姿を見る時、受け身ではない「主体性」が重要であることに気づきます。
ある人が
「人生とは出会いが全てである。出会いに感謝すべきである」
という話をされました。深く同意するとともに、その時にもう一歩踏み込んで
「そこから、誰と付き合うか」
が問題ではなかろうかと考えました。
経験上、優秀な経営者や経営幹部の共通点は「優秀な人達と付き合っている」という当たり前の現実を知っています。よく勉強をしてる社長の知り合いは当たり前のようによく勉強しています。意欲に満ちた経営幹部たちもまた意欲的な人たちと付き合っています。もっとわかりやすく言えば「金持ちは金持ちと付き合い、貧乏人は貧乏人と付き合っている」という実にリアルに満ちた風景を思い描いて頂ければいいでしょうか。
不思議なことに、愚痴ばかりをこぼしている社長の知り合いは同じように愚痴ばかりを口にします。
「自民党(民主党)が悪い!」
「円安(円高)が悪い!」
「取引先が悪い!」
「「若い連中がつまらん!」
「社員がつまらん!」・・・
【朱に交われば赤くなる】
【類は友を呼ぶ】
というのは本当のことです。
「誰と出会うか」は受け身のことですが「誰と付き合うか」は自分で決めることです。そして良い人達と付き合うために、自分を高めておかなければ相手にしてもらえないという現実も知るべきです。
「良い人が来たから会社が良くなる」のではなくて「良い会社だから良い人が来る」ということが本質です。主体性を持った考えや動きからしか、経営も人生も切り開けなのではないかと考えています。さて、誰と付き合いますか?