日常の生活の中で、何気なく使う言葉があります。

 

s_P1090776「高い」「低い」 「近い」「遠い」 「広い」「狭い」 「早い」「遅い」 「暑い」「寒い」・・・・・ 何気なく使っているので、その言葉の背後にどのような「仕組み」が潜んでいるのかどうかに ついて「一般人」が思いをはせることはありません。ただ、「感覚」として、言っているだけ であって、「仕組み」には無関心です。

 

【高さ】に関しては、「日本水準原点」というものが、東京都千代田区永田町一丁目一番二 国会前庭洋式庭園内に【標高24.4140m】という高さが基準として決められていて、そこから 「一等水準点」「二等水準点」という高さの基準が日本中に配置されていて、各地の「標高」 が決まる。一般人にはまったく関係のないことだが、その「仕組み」があることによって、近 くの山の標高を知ることが出来、ダムの高さが決まり、治水が出来る。
つまり、「仕組み」とは「水面下」の決め事と言うことになります。

 

【距離】に関しても同様です。以前は、白金90%、イリジウム10%の合金で作られた「メート ル原器」で摂氏零度の時に表示する値を基準にしていました。しかし、物質を基準にしている と「経年劣化」が避けられないために、最近では「“299 792 458分の1光秒(約3億分の1光秒) の到達距離”」が1メートルの基準と定められています。これもまた、一般人にはまったく関係 のないことで、単純に「1メートルは1メートル」ということで済んでしまいます。

一般人にはまったく関係ないことながら、こうして「面積」や「速度」や「温度」についても、 厳密な「ルール」や「決め事」があって、初めて「情報」を共有することが出来ます。「文明」 や「文化」とは、こうした【共通した仕組みに関する認識】を前提としています。

 

さて、「組織」の仕組みも、「組織外」の人々とはまったく関係ありません。全て「水面下」で の取り決めと言うことになります。
朝、早く出てきてください!」 という、組織の要請に対して 「5分前」にならないと全員が集まらない組織もあれば、「30分前」に全員が揃ってしまう組織 もあります。
「日報は必ず出してください!」 という、組織の要請に対して、全員がその日のうちに出してしまう組織もあれば、数日遅れてし まう組織もあれば、催促しなければ揃わない組織もあれば、催促しても出てこない組織もある・・・。
「会議には遅れないように!」 という、組織の要請に対して、 毎回遅刻者を待つ組織もあれば、10分前に全員が席について いる組織もある。

 

実は、「他人の芝生(他の会社)」をうらやまない「経営者」は、この「組織の仕組み」が「水 面下」のものであることを知っていて、この「水面下」で手を抜いていません。 「個人」も同様です。輝いている、伸びている、へこんでいない「個人」も、この「水面下」で の動きが、表の成果を決めることを十分に知っています。

時代変化は「政治」「経済」「文化」「メディア」「コミュニケーション」などさまざまなシー ンで、「変質」を起こしています。もし上手くいかないことがあるとすれば、「意欲」の問題も 含め、この「水面下」の部分に課題はないでしょうか。何事かを始めるにあたって「いつから」と 「いつまで」ということがとても大切です。「出発」があるからこそ「到着」があり、たとえそこ で待ち合わせ時間があったとしても、そこからの「出発」と「到着」で人は移動していきます。

 

「流れる水は腐らない」 という言葉があります。組織もまた、変化しなければ「溜まった水」になってしまいます。