時代が大きく変わっています。

数十年前の、物が少なく、あるいはサービスを提供する場所が少なかった時代ならば、圧倒的に【売る側】が強かったのですが、物があふれ、サービス提供するライバル店舗が増え、社会の仕組みが複雑になった現在は、完全に【買う側】の方が強いのです。
【買う側】に選択権がある以上、企業側は顧客に対して「うちはほかの店とは違いますよ!」とアッピールする必要が出てきました。
これを、経営用語で【差別化】と呼びます。

 

A店で1000円の品物とB店で1000円の品物があった場合、顧客はどちらの店を選ぶでしょうか?どちらで買っても同じなのですが、実際には偏りが出ます。顧客はまず便利な店に行きます。道路沿い、または駐車場がある店の方が顧客を集め、売り上げを伸ばします。立地条件のいいほうが商売には有利なのです。これが【差別化】です。
小売だけではなく、製造系でも偏りが出ます。同じものを作ってもらうのに、早くできる工場と遅くなる工場のどちらに注文は殺到するでしょうか?しょっちゅう注文数や「中身を間違う工場といつもきちんと対応する工場と顧客はどちらを選ぶでしょうか?これもまた【差別化】です。  この【差別化】の積み上げが、売り上げの源泉であり【企業利益】の元になります。そしてその【差別化】の技術が【マーケティング】と呼ばれるものです。  

 

ではどのように、他の店や他の工場や他の企業との【差別化】を図ればよいのか?そのスタートラインが中小企業にとっては「5S活動」になります。ここが、大手のマネジメントと大きく違う部分です。大手ならばそんな手順を踏まずとも、【マーケティング】という舞台に踊り出ることが出来るのですが、中小企業の場合はその前段で、「手順」を踏む必要があるのです。

整理・整頓・清掃・清潔・しつけ・・・。このシステムの構築が組織を変えていきます。