2016年7月11日発行のメルマガ「南風通信」の再録です。

こんにちは。戸敷進一です。
ようやく「本」を出すことになりまして、今週はそのご報告です。

2000年に前職である建設会社の部長職を辞し、コンサルタントとして独立しました。独立した頃、いつかは「本」を書きたいと思っていたのですが、17年目でようやく実現しました。17年かかった理由は、組織の全体」が見えるようになるのにそのくらいの時間がかかったということでしょうか。

何しろ最初の頃は経営者の多くが年上でした。経営者の言葉や考え方は理解できるのですが、少し距離がありました。年齢が40代前半でしたから経営者より「現場の声」が良く聞こえてきて、組織を水平に見ていたような気がします。とにかく「現場」を良くしたいと考え、自分なりに「5S活動」という技術を使って組織の活性化を図りたいと一心不乱で駆け抜けて来ました。
経営者の悩みが本当にわかるようになったのは50歳になっった頃です。古い友人たちが社長になり、多くの経営者が同年代になってから組織に対するスタンスが少し変化しました。組織を活性化させるためには技術と同時に「人材(財)の育成」が不可欠です。多くの経営者がそれに悩み、組織が飛躍するチャンスを人材不足から見送らなければならなかった事例を数多く目にしました。
そして55歳になってから、経営には時間軸が必要であることを改めて痛感しました。40年来の友人が自衛官の幹部となり、その退任パーティーの席でスピーチを行いながら、働くことにも終幕があることを実感した夜でした。横須賀でそのことを考えた時、自分が語るべきことが初めて見えたように思います。それが4年前のことでした。

今回出版する書籍は「5S」という言葉をタイトルに使っていますが、単なる5Sの技術書ではありません。17年間の経験と47都道府県を歩き、多くの中小企業から教えられた「人材育成」のための本です。

20歳の人は、残り45年間働けなければなりません。30歳の人は35年間、40歳の人でも25年間働く必要があります。そして、その時にその働くところは「どこなのか?」と考えた時、今経営者がしなければならないこと、経営幹部がしなければならないことに気づくはずです。

20年間、建設の「現場」で小集団を率いてたくさんの工事(プロジェクト)を完成させきました。今回出版する本に「現場の匂い」がするのはそのせいです。同時に、社会人・組織人としての成長に関する内容が含まれているのは、自分自身がお付き合いのある企業に成長させてもらったからです。そして「大きな視点」から中小企業の経営について書くことが出来たのは、17年という経験からです。
ぜひ、社員の皆様方にも「自分の役割」「コミュニケーション」「働くことの意味」を考えてもらうためにもこの本を活用していただきたいと思います。

7月5日から全国612の書店に並びました。同日Amazonでも入手可能になりました。また、弊社へご注文の場合は、特典として5S活動の事例を収めた「最新5S事例特典DVD」をプレゼント致します。

自著の宣伝になってすみません。皆様方の組織活性化の一助となればと思い、とじき薄毛を振り乱し?老眼に鞭打って?一生懸命書きました。よろしくお願いいたします。

戸敷進一でした。今週もお元気で。