とじき雑感

「CIプロセス」という考え方

    普段考えているよりも、時代の変化の速度は速く、眼に見えない底流で「激変」を繰り返してい ます。

     

    P1020333テレビや新聞で「現象」が報道され、流行や原因についての説明が行われる頃には、すで に次の動きが始まっています。
    「時代を読み解く」時に、その底流の動きに気を配っておかないと、奔流に流されかねません。
    いつも書くことですが、この国において現在もっとも大きい問題は「人口問題」です。 例えば、「年齢5歳階級別人口」という統計の現在と将来推計を見比べるときその「ギャップ」が 分かります。 現在、0歳から4歳までの人口は、540万人ですが、2030年には、350万人、2055年は230万人と 推計されています。さて、この数字を見て、「乳幼児」に関わる産業は何を考えるべきなのか。 15歳から19歳までの現在人口は、620万人。2030年が430万人、2055年が300万人の推計です。 十代の人向けの「教育産業」「ファッション産業」はどうなっていくのか。 30歳から34歳までの現在人口は、930万人。2030年は620万人、2055年の推計は400万人。さて 「車」や「住宅」や「レジャー」の消費の形はどのように変わるのでしょうか・・・・。

     

    現在の「不景気」が、国際的な原因や政治の問題である、あるいは一時的なものでいずれ回復す ると考えることは、一面的なものの見方です。こうした構造的な部分を十分に理解しておかない と「現在」と「将来」を見失います。なぜ、時折「外国人地方参政権」や「移民受け入れ1000万人」 などという話題が出てくるのはこういう構造的問題が関わっているからです。

     

    「CI」とは、Cコーポレートアイデンティティ(Corporate Identity I)の略称で、企業がもつ特徴や理 念を体系的に整理し、簡潔に表したもの。一般顧客からみて企業を識別できるような、その企業 に特有のもののことです。本来は、広告やWEBデザインを決めるときの要素として捉えられてい ます。
    現在目の前に立ち現れている「困難」に立ち向かうためには、ふたつの大きな「要素」があります。

    ひとつは、「組織の体質改善」です。時代が大きく変わっているときに、「組織」の機能性を高め 緊張感のある「時代に合った組織」を作り上げることです。
    もうひとつが、販売や売上に関わる部分として「CI」を確立するために、自社の特性や自社の商品・ サービスを分析し「再構築」することです。 この二つは、他人や他社が与えてくれるものではありません。自らが「汗を流し」「組織の中で真剣 に意見を戦わせ」「最新情報」と「顧客傾向」「顧客ニーズ」を分解して、将来に対して「組直す」 必要があります。 単に「ホームページ」や「会社案内」などを整えたところで、誰も見向きをしてくれません。本当に 必要なものは、そうした「ツール」をどのように使うかという「目的」と、実際に現業としての「活 動」がリンクしていなければ、何の役にも立ちません。

     

    【組織の体質改善】と【CI確立プロセス】という活動の中にしか、組織の「存続と発展」はありません。
    同じ場所に立っている限り、時代に取り残されてしまいます。 時代を取り巻く「情報」は、交錯していて「虚報」や「誤報」が紛れ込みます。大都市で流行っている ビジネスモデルが自分の地域に合うのかどうか、自社の能力にあったモデルがどこにあるのか、そのス キルをどのように獲得するのか。全て、自らの手で「検証」して取り組むのか。

     

    弊社のクライアント先の壁にはこう書かれた紙が貼り付けられています。

    【荒天に 備えよ!】

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