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 世界史を学ぶと「疫病」「天候不順」「食料不足」「宗教」などという要素が幾つか絡まって世情が不安定になり必ず「戦争」が起こり、その後の復興を経て次のステージを迎えるというサイクルに気づきます。いつの時代も、社会的な動きや自然的な変化の組み合わせが引き金となって世の中が大きく動きます。東アジアに関しては、戦後70年という年に、いくつもの引き金が用意されています。イスラム教とキリスト教の宗教対立が様々な地域で戦闘を呼び起こし、かつてはローカルであったはずの疫病が国際化の中で世界的な問題となり、天候や地震・火山活動などという大規模災害が頻発し、これに経済が付随して世界の緊張が高まります。
 昨今の、安保法制論議や冷戦時代を彷彿とさせる大国間の対立、その中での思惑だらけの先進諸国の動きを考えると、すでに次の時代への幕は上がっていることに気づきます。日々世界の動きや社会変化に注意を払う必要性を強く感じます。
 2009年に約420万社あった中小企業数は、すでに385万社を割りました。1996年以来続いていた企業数の減少傾向はここに来て一気にその勢いを増しています。そしてその内訳は、年間の倒産件数が9000件前後であるのに対して、自主解散・廃業件数はその約2,6倍の23000件を越えています。(九州ではその比率が4.01倍になっています)
 製品・サービスの時代とのミスマッチ、販売エリア・販売方法の変化、後継人材の不在などが重なって、多くの組織が消えていっています。世界が大きく変化し、その影響を様々な地域や国が受け、結果としてその社会も変化を強制されます。当然、個人も組織もその変化の枠組から逃れることは出来ません。
 2013年の統計では、日本企業の社長の平均年齢は58.9歳で過去最高齢を更新しています。そして社長の交代率は3,67%と低調です。従来型のシステムや考え方であれば60歳前後の世代が経営トップであることに何の不思議もありません。しかしながら、時代変化の速度を考えた時、前述の企業数変化との関連性を考えずにはいられません。三井物産では32人抜きで54歳の社長が誕生しました。老舗企業としては異例の人事です。前社長は64歳ですから一気に10歳の若返りとなりました。日清食品では37歳の社長が誕生しています。
 そうした抜擢人事が行われている理由は、時代や顧客から求められている経営者の資質が「経験」よりも「変化」と「バイタリティー(活力)」の高さに変化していることにあります。今までであれば、年功序列の中でその時に必要とされていたスキルを磨き、丁寧に組織を継承していたのですが、現在はそうした悠長なことを言っている場合ではないのかもしれません。経営者人事だけではなく、広告会社では居並ぶ50代の部長たちをごぼう抜きにして30代前半の事業部長を営業部門のトップにする抜擢人事がなされたそうです。ある調剤薬局チェーンでは、年上の社員たちを押しのけて20代で店長への抜擢が行われているといいます。組織の中で、ネットを理解しない管理職は時代に合わないし、20代のアルバイトたちを束ねるマネジメント力が必要になってきたというのです。
 「変化」と「バイタリティ」という新しい要素が組織に求められています。それは組織の隅々を見渡した時、トップから末端に至るまですべての人たちに求められている時代要求であるとも言えます。一度、組織の最高幹部たちの中で話し合っておかなければなりません。