yuu0056-022

まぁ、物事には「原因」がある。

遡れば昨年の初め、愛用の「自転車」が盗難にあった。いわゆる固定式自転車(ピストバイク)でお気に入りだっただけにショックは相当大きかった。しばらくうなだれて過ごしていたのだがいつまでも落ち込んではいられない。意を決して「21段変速」という自転車を手に入れた。バリバリのスポーツタイプで、ひと目見た瞬間に何ものかに火が付いた。
「4年ぶりに、50Kmのロードレースに出てやろう!」
50代後半の素人の考えることではない。しかし4年前に出来たのである。やってやれない事はないはずである。早速トレーニングに入ると何やら調子がよろしい。何といっても体重が3Kgほど落ちた。この歳になるとそう簡単に体重が落ちるものではないので、ひそかにほくそ笑む。

ここで調子に乗ってしまうところがいつもの土壺の入ロです。
そこから何を考えたか馬鹿なとじきは「独りライザップ」を始めてしまった。当時テレビCMで散々流れていたので糖質制限を兼ねればもっと効果が出るのではないかと浅はかにも思い込んでしまった。一度思い込むと徹底してしまうところが我々世代共通の馬鹿さ加減です。砂糖を抜いて、米を抜き、パンを喰わず、うどんとラーメンを捨て、ひたすら野菜と鶏肉とこんにゃくだけを喰った。結果体重は落ちたが何やら頭脳がおかしくなり始めた。まず眠い。絶えず睡魔に襲われる。おまけにまったく集中力がなくなってしまった。本が読めない。文章が書けない。一週間の予定すら朧げになる・・・。

ある日、自転車のトレーニング中に落車した。正確には落車しかけて妙な格好で左足で踏ん張った。後になってわかるのだがその時股関節を痛めたらしい。 長く自転車が漕げなくなり、ロードレースは諦めなければなりませんでした。そしてその頃から「腰痛」が発生!元々腰痛持ちだったのですが、今回は少し様子が違う。夜、眠りが残い。腰が痛いので夜中に何度も寝返りを打つらしい。よって昼間にエネルギーが切れ、夕方は疲労感バリバリ。「独りライザップ」は止めても体調が上がらない。
不運は重なるもので、30年以上体を看てもらっていた針灸師のF氏がお亡くなりになり、我がー族は途方に暮れていた。宮崎在住の全盲のF氏に、我が一家一族は何度助けられたか判らないほど御世話になった。体の調子が悪くなり彼の許へ辿り着くと大抵元に戻してくれるのである。いわば体の駆け込み寺みたいなもので、彼の存在が長い間切り札でした。その彼が逝って、治療の当てを失ってまい、年が明けても腰痛が収まらない。

そして、運命の3月23日、とじきの腰が壊れました。 大した重さではないものを抱えた途端、ゴキリと腰が壊れました。

それは、生まれて初めての経験でした。息をしても痛い。咳をしても痛い。座っても痛い。寝ても痛い。実は声を出しても痛い・・・。当然車に乗っても痛い。新幹線でも痛い。飛行機など地獄でした。それでも仕事はあるわけで、腰にコルセットを巻き付け、鎮痛剤を飲み続け、日常を過ごしました。もちろん整骨院やマッサージに行くのですが、一向に回復の兆しが現れない。 一番つらかったのは、マンションに帰りコルセットを外し、椅子に座り込むと一歩も動けないことでした。炊事ができない。風呂が沸かせない。洗濯ができない。単身赴任なので誰も頼るわけにはいかず、脂汗を流しながら耐えておりました。

「Wの悲劇」の作者でもある夏樹静子のエッセイに「椅子がこわい〜私の腰痛放浪記〜」という名著があるのですが、その中で彼女は腰痛が原因で自殺まで考えたそうです。何やら私もその寸前まで行ってしまった感じでした。とにかくいたるところがしびれる。足だけではなく腕もしびれる。椅子に座り、パソコンの電源を入れるのに冷や汗。マウスを動かすのに冷や汗。」キーボードに手を伸ばしただけで悲鳴を上げる。このままの状態が続くとすればいっそのこと・・・。 大げさに聞こえるかもしれませんが、浅い眠りの中、尿意で目覚め、ベットから起き上がれない姿を想像していただきたい。体を持ち上げられない、足を下ろせない。そして迫る尿意に慌てているおっさんの姿を想像していただきたい。こんな夜が何回もありました。一番ひどい時は、ベッドサイドにおいた「ロキソニン」を飲み、腰の痛みが収まってから起き上がったこともあります。「ロキソニン」は効くのですが、効果が出るまで少し時間がかかります。15分から20分位でしょうか。尿意の中で「ロキソニン」が効くのを待つ間、半ば本気で明日から「おむつ」を用意して寝るべきではないかと本気で考えたりもしました。

随分、周りに迷惑をかけた2ヶ月間でした。
「ロキソニン」の飲み過ぎで体調も落としました。
体重は4キロ増加。
しかし、ようやく2週間ほど前からコルセットなしで動けるようになり「ロキソニン」も手放せました。

昨年の12月。横浜総合事務所の泉先生から 「我々の年代は、無理をしてはいけません。体を傷めるのではなく壊してしまいますから」 というお言葉を頂いていたのですが、まさに至言です。
ようやく巡りあった整体の専門家は 「腰痛は性格から起きます。生活習慣だけではなく、我慢強い人がこじらせるのです。痛いと思ったらちゃんと悲鳴を上げて、治療院に駆け込むべきですよ。もっとも、とじきさん達の年代はダメですけど。変な成功体験を持っている世代ですから・・」 と散々説教をされました。

昨年来、3月来、ご迷惑をお掛けしました。 とじき、少し回復です。
まだ自転車には乗れませんが、マンションから会社までの往復8キロくらいは、階段の昇降も含め出来るようになりました。 次は、増えた体重をどのように落とすか・・・。


取り急ぎ、ご報告でした。