5S活動

「5S」の裏側

    【5S活動】・・・整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字が全てSで始まることからこれらの活動を称して5Sと呼ぶ。

    講演やセミナーで、短い時間ながら5S活動の実践写真をお見せする。高々30~40枚程度のものなのだが、これが意外とインパクトが強いらしく、アンケートなどのコメントもこの部分に集中する。
    【組織活性化】という大きなテーマに関して言えば、5S活動など、ほんの入り口に過ぎず、手段なのだが、限られた時間の中で作られた印象は「5Sをすれば儲かる」とばかり、【片付け】から始める。【片付け】と5S活動はまったく別物なのだが、そこが講演などの時間的な制約の中ではうまく伝わらない。

    【組織活性化】には「手順」があって、その「手順」を間違えると、まず活性化はしない。すでに数百例の企業活性化プロセスを見ていて、それは断言できる。
    最初に来るもの、その次に来るもの、同時に行わなければならないこと・・・・。これらは相関関係にあって、それぞれが点で存在しているわけではない。そして5S活動もその【一要素】に過ぎないのだが、講演やセミナーでは経営者や経営幹部にうまく伝わらない。
    実際の【組織活性化プログラム】の中では、その「手順」を理解していただき、「流れ」の中で行う。

     

    例えば、この二枚の写真は、「同じ会社の同じ場所」を撮影したものだが、多くの人は、この変化の裏側にある【システムの変化】にまでなかなか思いを馳せてはくれない。
    重要なことは、「片付いている」という現象ではなくて、そこに至る道筋なのです。

    【組織活性化】の改善工程の中での5S活動の位置付け。
    膨大な不要なものを捨てる「捨てるものルール」の設定、統一。
    5S活動の「目的」や「手順」に関する教育訓練。
    実際の「活動」を支える「社内ルール」のセオリー。
    「表示」や「再配置」に関する組織内の「取り決め」と実践。
    それらを維持するための「チェック体制作り」。
    この活動を通して「何」を目指しているのかの「目標設定」。
    何よりも、最優先されるべき【限界利益管理】との密接性
    そしてそれらが、中小企業が最も苦手とする「マーケティング」への【最短距離】であることの組織的理解・・・・・。

    そうしたものを無視してゴーサインを出した組織が、なかなか【活性化】出来ずにいたり、時として「前より悪くなる」ことがある。

    【組織活性化】とは、「プロセス」であり「システム」なのです。「システム」なので、はじめて維持が出来ることを理解していただきたい。【片付け】は「システム」ではなく、単なる区切りに過ぎません。【点】の活動なので、すぐに元に戻る。

    【組織活性】は流れの中で考えます。

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